霧雨が描く日月潭 〜雨の日だからこその絶景案内〜
台湾最大の淡水湖、日月潭。
緑深い山々に抱かれたその姿は、台湾八景の一つに数えられる名勝地です。湖面に浮かぶ拉魯島を境に東は太陽、西は三日月の形に見えることから、この美しい名前が付けられたそうです。

私たち夫婦が訪れたのは1月半ば。
香港から台湾への帰路に立ち寄った二泊三日の旅でした。メインとなる2日目は生憎の雨。しかし、その雨が描き出す水墨画のような風景は、晴れの日とはまた違った日月潭の表情を見せてくれました。
霧に煙る山々、湖面を打つ雨粒が織りなす静謐な景色は、むしろ雨の日だからこそ出会えた特別な風景だったのかもしれません。
今回は、雨の日の日月潭で見つけた楽しみ方をご紹介します。
同じように雨天に日月潭を訪れる方への参考になれば幸いです。
雨でも安心、3つの乗り物で巡る湖畔の絶景
サイクリストの聖地として知られる日月潭。
CNNが世界の絶景サイクリングコース10選に選んだこの湖畔は、晴れた日には自転車で風を切って走りたくなる魅力に溢れています。
でも、雨の日でも諦めることはありません。
むしろ、3つの交通手段をうまく使えば、雨の日ならではの幻想的な風景を快適に楽しむことができます。
遊湖巴士(周遊バス)

時刻表はここをクリックしてご覧ください。(2025/02/01時点)
約1時間〜1時間半間隔で運行、主要観光スポットを網羅
上の簡易マップの日月潭(水社旅客中心)を出発して時計回りに玄光寺まで行くバスと、その反対に玄光寺を出発して反時計回りに日月潭まで行く2つの路線があります。
バス停はほぼ道路の向かいにそれぞれありますので、方向を間違えないように注意してください。
文武廟や慈恩塔など高台の観光地へのアクセスに最適
ロープウェイには、青年活動中心停留所からがベスト
私たちは宿泊ホテルでこのバス1日券をもらいました。

[[A:観光船(フェリー)|https://www.sunmoonlake.gov.tw/ja/guide/transport#page-section-2]]

営業時間:9:00-17:00頃
チケットの赤字で示した3つの港(水社・玄光寺・伊達邵)を結ぶ
1日乗り放題で300元
15-20分間隔で運航(時刻表はチケット裏面に記載)
[[A:日月潭ロープウェイ|https://www.sunmoonlake.gov.tw/ja/guide/transport#page-section-3]]
平日:10:30-16:00、休日:10:00-16:30
片道約7分の空中散歩
一般料金380元
私たちは観光船とロープウェイをあわせたチケットをKKDayで購入(一人1400円)しました。観光船乗り場やロープウェイ駅でスマホに表示されるQRコードを見せて乗車します。
3つの交通手段の賢い使い分け方
実際に体験して分かった日月潭の効率的な周遊方法をお伝えします。
バスを基本に据える
ほぼすべての観光スポットを網羅
文武廟や慈恩塔など高台の名所へ直接アクセス
雨の日でも快適な移動が可能
フェリーは湖を楽しむために
日月潭の絶景を水上から堪能
霧に包まれる山々の水墨画のような風景
港から観光地までは距離があるため、移動手段としては二の次
フェリーは確かに港間を直線的に結び、バスより短時間で移動できます。しかし、港から主要観光地までは意外と距離があります。そのため、フェリーは「移動手段」ではなく「湖上観光」と割り切って楽しむのがおすすめです。
結論として、バスを軸に据えた周遊プランを立て、その合間にフェリーで湖の景色を楽しむ。これが日月潭を効率的に巡るベストな方法だと感じました。
印象的なスポット
文武廟 - 朱色が雨空に映える荘厳な祈りの場
霧雨に煙る山々を背景に、朱色の柱とオレンジの瓦が織りなす荘厳な姿。日月潭を見下ろすように建つ文武廟は、雨の日ならではの幻想的な表情を見せてくれました。普段は観光客で賑わうこの場所も、雨の日は静寂に包まれています。




慈恩塔
365段の石段を一歩一歩上がると、霧に包まれた塔が静かに佇んでいました。日月潭を見下ろす高台に建つ慈恩塔は、まるで天空の城のよう。
雨上がりの一瞬の晴れ間を縫って、ドローンを飛ばすことができました。
普段なら観光客で賑わうはずの階段も、この日は私たち夫婦だけの贅沢な空間に。雨のベールが描き出す水墨画のような風景は、むしろ雨天だからこそ出会えた特別な景色だったのかもしれません。


湖上の四つ手網漁
ドローンを飛ばせば霧に浮かぶように見える伝統的な漁業施設を間近に見ることができます。雨の合間にそんな仕掛けを真俯瞰で捉えたのですが、丁度いい感じに鳥が入ってくれました。


雨で当初の予定は変更になりましたが、バス、船、ロープウェイを組み合わせることで、効率的に観光地を巡ることができました。そして何より、晴れの日とは一味違う、幻想的な日月潭の表情に出会えたことは、特別な思い出となりました。
アクセス情報
日月潭遊湖巴士:http://www.ntbus.com.tw/s03.html
観光船・ロープウェイ:https://www.sunmoonlake.gov.tw/zh-tw/guide/transport#page-section-2
次回は宿泊したホテルを紹介します。
日月潭の贅沢ステイ — 日月潭フローデシンホテル
日月潭北部、文武廟に程近い高台に建つフローデシンホテル。
二泊三日で32,000NT$(約15万円)という価格に一瞬躊躇しましたが、滞在は期待以上の価値がありました。

ホテルの特徴
レイクビューとマウンテンビューから選べる客室
朝食・夕食込みのプラン
台中高鉄駅からの送迎サービス
日月潭遊湖巴士の無料パスを提供
文武廟や主要観光スポットへのアクセス良好
コストパフォーマンス
食事込みのプランは、滞在中の外食費が不要で実質的な価値は高いです。ホテル周辺には飲食店が少ないため、この選択は賢明でした。
予約情報
公式サイト:https://www.fleurdechinehotel.com/ 直接予約がスムーズでおすすめです。
部屋の紹介
部屋のベランダから素晴らしい湖を眺めることができました。
「こんな贅沢してもったいない」と言っていた妻もこの眺望には感激していました。

ベッドも大きく寝心地は最高でした。


最近の中華系ホテルに泊まるとベッドルームとの仕切りがガラス張りになってるのが多いのですが、アラ還夫婦にはキツイので閉めっぱなし(写真撮影のために半開き)でした。


食事
■基本プラン(宿泊料金に含む)
朝食ビュッフェ
夕食ビュッフェ
■プレミアムダイニング(追加料金:1名 NT$2,178)
KEN CAN by Ken Chan(ミシュラン獲得の広東料理)
Rainbow Cloud(鉄板焼)
Sky Lounge(創作料理)
予約直後にこれらのオプションを選択するかの質問メールが届きました。
私たちは基本プランのビュッフェを選択しましたが、その理由は2つ。まず、香港から訪れる私たちにとって広東料理は日常的な選択肢であること。そして、ビュッフェでは台湾料理を含む多彩な料理を楽しめること。結果として、満足のいく食事体験となりました。
ということで夕食ビュッフェの様子を紹介します。









特に印象に残ったのが、新鮮な台湾フルーツの数々です。中でもパッションフルーツは、半分にカットされた状態で提供され、スプーンですくって食べると、トロピカルな香りとともに、絶妙なバランスの酸味と甘みが口いっぱいに広がりました。
また、グァバと梅粉の組み合わせは私たちにとって新鮮な驚きでした。甘みを帯びた白い果肉に、甘じょっぱい梅粉をまぶして食べる台湾流の食べ方は、思いがけない美味しさでした。
実は、香港在住の私たちも南国フルーツには馴染みがありますが、台湾ならではの食べ方や、一つ一つの果物の完熟度の高さには感心させられました。ビュッフェでこれほど品質の良いフルーツが食べられるのも、ホテルの魅力の一つだと感じました。

朝食ビュッフェ
朝食は納豆などもありましたが、お粥を頂きました。トッピングが充実していますが、特に大根、湯葉が美味しかった。
左の茶色っぽいのは うずらの卵






まとめ
日月潭を訪れる多くの人が日帰りや1泊で観光を楽しみますが、私たちが選んだフローデシンホテルでの2泊3日の滞在は、この地をより深く味わう特別な体験となりました。
確かに、1泊あたりNT$16,000(約7.5万円)という料金は決して安くはありません。しかし、朝夕の食事、快適な客室、そして何より絶景のロケーションを考えると、十分な価値がありました。特に雨の日は、外出せずともレイクビューの客室から移り変わる湖の表情を眺めることができ、ホテルステイそのものが日月潭観光の一部となりました。
また、ホテルスタッフの心配りも印象的でした。日月潭遊湖巴士の無料パスの提供や、天候に応じた観光アドバイスなど、きめ細やかなサービスで快適な滞在をサポートしてくれました。
レストランについても、追加料金を支払えばミシュラン獲得の広東料理や鉄板焼など、より贅沢な食事を楽しむこともできます。ただ、基本プランのビュッフェでも十分に満足できる内容でした。
日月潭観光を計画されている方、特に特別な記念日の旅行をお考えの方には、このホテルでの滞在をおすすめします。たとえ雨に見舞われても、快適な空間と上質なサービスが、忘れがたい思い出を作ってくれることでしょう。