ベトナム四度目、今度は北へ
数年前から何度かベトナムを訪れています。最初は南部のホーチミン、次に中部のフエ、ダナン、ホイアン。そして今回は北部のハノイ、そして念願のハロン湾となりました。
トンキン湾の北西部に、大小三千もの奇岩と島々が浮かぶハロン湾。伝承では、中国がベトナムに侵攻してきたとき、龍の親子が現れ、撃退するために口から吐き出した宝石が湾内の島々になったと伝えられています。
実際には、石灰岩台地が沈降し侵食されたことでこの奇岩群ができました。中国の桂林と似ていると思えるのですが、それもそのはず。同じ石灰岩台地の、海側がハロン湾、内陸側が桂林なのです。

ハノイから四時間、EMERAUDE号へ
ハロン湾に行くには、ハノイからクルマで四時間ほどかかります。これは結構つらい。飛行機があれば、もっと観光客が増えると思うのですが。
ハロン湾には多くの旅客船が就航していて、日帰り、一泊、二泊と、自分のスケジュールに合わせて選べます。我々男四人組は、まぁ高級なEMERAUDE号の一泊の旅を選択しました。


四人はそれぞれ一人一部屋。私が泊まったのはツインの二〇七号室でした。シャワーも熱いし、ベッドも枕もフカフカで、船上とは思えないほどに快適です。


霧の中の奇岩、リアル水墨画
この日のハロン湾は、一日中うすい霧に包まれていました。晴れた青空を期待していなかったといえば嘘になりますが、結果としてこの霧が、奇岩の重なりを何層にも遠ざけて、水墨画のような濃淡をつくってくれました。


船室の窓からも、奇岩は手が届きそうな近さで通り過ぎていきます。ランプの灯る木枠の窓と、その向こうの緑の水面。切り取られた景色というのは、どうしてこう絵になるのでしょうか。

そして日が落ちると、湾はまた別の顔になります。灯りをともした船が静かに停泊し、遠くの港の明かりだけが、にじんで見えていました。


ハロン湾を、船の上からパノラマで撮影しました。霧に包まれた奇岩が、雰囲気を盛り上げてくれます。リアル水墨画の世界ですね。

船の上の食卓
レストランの料理も、昼、夜、朝食とかなり美味。スタッフ陣も英語が全く問題なく通じますし、サービスについてもしっかり教育されていて、終始いい感じ。快適で満足な旅になりました。



カップルで、かつ金銭的に余裕があるならば、ちょっと高級な船のほうがオススメです。男四人で乗っておいてなんですが。
航跡と、二十万ドン札の岩

ハロン湾の旅行中、同行した友人がGPSロガーの位置データをくれました。赤色が一日目、赤ラインの終端が宿泊地。青色が二日目の戻り航路です。こうして地図の上に重ねてみると、湾のごく一部を回っただけだということがよく分かります。
実は、ベトナムの二十万ドン札は、表面にはホーチミンさん、裏面にはハロン湾に浮かぶ奇岩がモチーフになっているのですが、今回の我々の航路では、残念ながらそこを見ることはできませんでした。
また行くことがあれば、次は違う航路で行きたいですね。

