モスクの天窓のガラス越しに見えるペトロナス・ツインタワー
Travel Journal — 2015.02

クアラルンプールとバトゥ洞窟

一人で歩いた、旧正月あけのマレーシア

Route: クアラルンプール → バトゥ洞窟 2015年2月23日ごろ 一人旅 写真 14枚
バトゥ洞窟の黄金のムルガン神像と、洞窟へ続く272段のカラフルな階段
この旅について

旧正月あけのクアラルンプールを、一人で

誰と示し合わせるでもなく、一人で歩いたマレーシアです。旧暦の正月が明けたばかりで、街にはまだ赤い飾りが残っていました。目当ては二つ。街のどこからでも見えるペトロナス・ツインタワーと、電車で一時間ほど北にある巨大な鍾乳洞、バトゥ洞窟。片や二十世紀でいちばん高かったビル、片や四億年前からそこにある穴です。

一人旅 2015年2月23日ごろ クアラルンプール → バトゥ洞窟 写真14枚
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ペトロナス・ツインタワー

マレーシアのクアラルンプールといえば、このツインタワー。正式名はペトロナス・ツインタワーといい、国立ペトロナス石油によって建てられました。高さ四五二メートル、八八階建て。八八階にするところに、中華系文化の流れを感じます。

二十世紀中では世界一高いビルでした。ただし、ツインタワーとしてはいまでも世界一です。形はモスクの尖塔をモチーフにしているとのこと。流石にこの高さなので、街のどこからでも見ることができます。のちに訪れるバトゥ洞窟からでも、しっかりと見えました。

青空にそびえるペトロナス・ツインタワー。手前にモスクの銀色のドームが見える
手前のドームがマスジッド・アシャキリン

モスクの天窓から

ツインタワーの下にあるKLCC公園と隣接して、マスジッド・アシャキリンというモスクがあります。ガイドの方が丁寧に中を案内してくれて、写真スポットまで教えてくれました。とても豪華で厳粛、気持ちのいい場所でした。

モスクの礼拝室。ステンドグラスのアーチ窓が並び、緑の絨毯の上で人が祈りを捧げている
ステンドグラスと、緑の絨毯
モスクのドーム天井から吊り下がる巨大なクリスタルのシャンデリア
ドームから吊るされた大シャンデリア

そして、教えてもらった写真スポットがこれです。マスジッド・アシャキリンの天窓から見た、ペトロナス・ツインタワー。先に書いたようにツインタワーの先端はモスクをモチーフにしているということで、このモスクの天窓から観るのは、趣が増すと思うのです。

モスクの天窓のガラス越しに、青空を背にしたペトロナス・ツインタワーが収まっている
モスクの天窓に、モスクをモチーフにした塔が収まる

赤い飾りの残る街

ちょうど旧暦の正月だったことで、街は旧正月の飾り付けがされていました。高架を走るモノレールと、通りに渡された赤い提灯。イスラム教が国教の国で、中華の正月が当たり前に街を彩っているのが、この国らしいところです。

クアラルンプールの通り。高架を電車が走り、上空には赤い提灯が連なって吊るされている
通りに渡された、旧正月の赤い提灯
高架を走る青いモノレールと、その下の交差点、街のビル群
高架を行くモノレール

バトゥ洞窟、二七二段の階段

クアラルンプールから電車で一時間ほどのところにある、デカい洞窟です。1982年に洞窟内にヒンドゥー寺院を建設したということで、歴史的な建造物という感じがなく、私的にはちょっと拍子抜け感はありました。しかし洞窟自体は高さが百メートルほどと巨大で、迫力があります。

マレーシアはイスラム教が国教という中、ここは数少ないヒンドゥー教の聖地ということで、興味深いところです。洞窟に入るために登らなければならない二七二段の階段、その横にあるのが五十メートル近い高さのヒンドゥーの軍神(?)ムルガン神像です。とにかく金ピカで圧倒されます。

バトゥ洞窟の内部から見上げた階段。切り立った石灰岩の壁のあいだを、参拝者が登っていく
石灰岩の壁のあいだを登っていく

二七二段を登り切ったところから見えるのが、四億年前にできた鍾乳洞。その大きさに圧倒されます。最後の階段を登った先には本堂がありました。

洞窟内の祠。極彩色の神像が祀られ、参拝者が手を合わせている
洞窟のなかの祠
寺院の前に立つ二人の参拝者。伝統的な装いで祈りの準備をしている
参拝に訪れた人たち

猿と、振り返った街

この洞窟には様々な像があるのですが、それよりも猿の多さと可愛さのほうに目がいってしまいます。そして洞窟の入口で振り返ると、クアラルンプールの街が一望できます。さっきまで見上げていたツインタワーが、今度は遠くに小さく見えるのが面白いところです。

緑を背に、柱の上にちょこんと座って上を見上げる猿
とにかく猿が多い
バトゥ洞窟の入口から見渡すクアラルンプールの街並み。遠くの地平にツインタワーが小さく見える
入口で振り返れば、遠くにツインタワー

像はとにかくカラフルで目を引きますね。Batu Caves駅を出るとまず見えるのが、この、よく分からない像。よく見ると、胸を自分の手で開いているように見えます。

石灰岩の崖を背にして立つ、青い肌の極彩色のヒンドゥー神像
崖を背に立つ、極彩色の神像
ターコイズ色の神像。両手を胸の前で合わせ、胸を開いているようにも見える
胸を、自分の手で開いているように見える

バトゥ洞窟の鍾乳洞は壮観です。ただ、それ以外の像は新しく造られた感が満載で、次はもうないかな、というのが正直なところ。とはいえ、四億年の穴を見上げて、猿に気を取られて、振り返れば二十世紀いちばんの塔が小さく光っている——一日でこれだけ振れ幅のある場所も、そうはありません。

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この旅行記は、旧サイト「TOJI Masaya's LIFE LOG」(2015年公開)の記事と写真を、当時の本文を活かして再構成したものです。