Shirasagi
Sanjūrokkei

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White Heron Castle

作者について
田路

白鷺
三十六景

葛飾北斎の富嶽三十六景に倣い、
故郷・姫路城を36の視点で切り取る試み。

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Project in Progress

姫路城を、暮らしの距離から三十六景へ。

観光名所としての姫路城だけではなく、城下町で育ち、いまも通い続ける一人の視点から、季節、時間、生活の気配を重ねて記録する写真プロジェクトです。完成で終わる作品ではなく、より心に残る一枚に出会うたびに差し替えながら育てていきます。

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33 / 36

あと3景で完成

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No.33 原寸大の双璧 城見台公園の鯱

2026.03.18 更新

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"白鷺三十六景" への想い

明日ありと思う心の仇桜

2026年の春、私は特別な思いで日本の土を踏みました。 葛飾北斎の「富嶽三十六景」のうち、「東海道品川御殿山ノ不二」のように、 満開の桜の下で人々が笑う、その至高の一瞬を捉えたかった。 しかし、私の「三十六景」は、桜を描くことなく、未完のまま終わりました。

それは、予期せぬ「夜半の嵐」でした。義父の危篤を知り、急遽香港へ。 最期に顔を合わせられたのは救いでしたが、春の寿ぎは一瞬にして消え去ったのです。 その刹那、私の心に、かねてから座右の銘としてきた親鸞聖人の歌が、深く、静かに響きました。

「明日ありと思う心のあだ桜、
夜半に嵐の吹かぬものかは」

— 親鸞聖人

普段は怠惰や油断の戒めとするこの歌が、この時は、人間の力の及ばない 「世の無常」そのものとして、骨身にしみました。 撮りたくても撮れなかった無念。しかし、その断念こそが、 刹那に咲く桜という花の、真の姿を私に体感させたのかもしれません。

散りゆく桜のように、生命は儚い。 だからこそ、今、この瞬間を、そして周りの人々を大切に。 この「撮れなかった」記憶が、これからの私の写真に、より深い命を吹き込んでくれると信じています。 来年こそは、あの美しい桜と人々の笑顔を、この手に。

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