ミラノ
Italia 2016 — Milano

失敗こそ最高の思い出 〜ミラノ、効率追求旅の意外な展開〜

2016年9月・ミラノ

Milano / ミラノ 写真 5枚

2014年のドイツ・フォトキナはドイツを周遊し、最後にチェコのプラハに行くという旅程でしたが、2年後の2016年9月に行ったフォトキナはその逆でイタリアの数都市を周り最後にカメラショーに行ったのでした。
今から8年前、YKK師匠、バスターさん、私TJの三人で行った 忘れられないイタリア旅行を、当時のメモと記憶の断片を掘り起こしながら書いていこうと思います。
まずはその幕開けの地となったミラノから物語を始めましょう。

『俺たちの旅 ~ミラノ編~』

旅の達人を自負する私たちは、効率という二文字を胸に刻み、時間と金銭の無駄を徹底的に排除するのが信条です。
そのためミラノ到着時、ホテルチェックインの前に2日間乗り放題の地下鉄チケットを購入済み。時間の効率はもちろん、金銭的にも効率よく旅をすることを目指します。

ホテルのチェックインを済ませた私たちは、さっそく観光へ。
まずはなんといってもミラノの象徴にして最高峰の観光スポット、ミラノ大聖堂。その荘厳な姿を一目見ようと 私たちの心が躍ります。

さあ、旅の始まりです―そう意気込んで電車に乗ろうと地下鉄の改札に立ったその時、我らが団長YKK師匠が首を傾げながらポケットをゴソゴソしています・・

「あれぇ チケットがないなぁ・・ ホテルに忘れたみたい」

旅慣れた私達はその程度のことで慌てたりしません。

「ああ、じゃあチケット取りにホテルに戻りましょう。」とホテルの部屋に戻ってチケットを持って再び出発。

再び改札に着いたその時 また師匠が首を傾げています・・

「あれ、間違って空港からの特急列車のチケット持って来ちゃったよ」

私たちの表情から「効率」の文字が消え失せました。
うつむきながら黙々と大聖堂へ歩を進める3人の背中。
そして―

ミラノ大聖堂
ミラノ大聖堂

私たちの目の前に忽然と現れた、あの荘厳なるドゥオーモ大聖堂。その圧倒的な存在感に、先ほどまでの失態など吹き飛んでしまいました。薄れゆく夕陽に照らされた大聖堂の尖塔群は、まるで天空へと伸びる祈りの形。その美しさは、効率などという世俗的な概念を遥かに超越していました。

この瞬間、私たちは悟ったのかもしれません。
そう真の旅の醍醐味とは、予期せぬ出来事と、それを乗り越えた先に待つ感動にあるのだと。

ミラノの夜は更けていきます。明日こそは効率よく観光できるのでしょうか。そんな期待と不安が入り混じる中、初日の幕は静かに降りていきました。

463段の階段を登った屋上
463段の階段を登った屋上
街を見下ろす聖像
街を見下ろす聖像
大聖堂横のアーケード ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世
大聖堂横のアーケード ガレリア・ヴィットリオ・エマヌエーレ2世

この大道芸人のおじさんとは数年後に香港の街中で出会い、このミラノの写真を見せて感激のあまり抱き合ったのでした。

大道芸のおじさん
大道芸のおじさん
初出:note「失敗こそ最高の思い出 〜ミラノ、効率追求旅の意外な展開〜」(2024年公開)。本ページはその完全版です。
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